店頭でのコミュニケーションが変わりLINE登録数が5倍に。プレーリーカードを活用して再来店を促す接客術とは?

店舗活用
店頭でのコミュニケーションが変わりLINE登録数が5倍に。プレーリーカードを活用して再来店を促す接客術とは?

高品質な羊肉を楽しめる人気ジンギスカン専門店の『羊SUNRISE』は、カウンターを挟んでお客様の目の前でスタッフがお肉を焼いてくれるライブ感のある接客が特徴です。そして、焼く前にスタッフが「よろしくお願いします」とお客様に名刺を差し出す文化があるのだとか。

「自信を持って商品を提案するんだから、自己紹介が基本」と語るのは、専務取締役の石川達也さん。

プレーリーカードを導入したことでお客様とのコミュニケーションがさらに深くなり、LINE登録がスムーズになった結果、再来店に繋がる、という嬉しい変化があったそうです。店舗での興味深い活用事例について詳しく伺いました。

 

 

 - 導入のきっかけ - 

  • お客様がプレーリーカードを使っているのを見て「すごくいいですね!」と感動

 

 - 活用方法 - 

  • はじめましてのの会話のきっかけに

  • かざすだけで即LINEアカウントの登録へ


 - 効果 - 

  • 頻繁に変わる肩書きの印刷コスト削減

  • LINE登録者が5倍に。再来店へ

  • お店のスタッフとのコミュニケーションの質向上

 

 名刺を渡してから肉を焼く独自の接客スタイル

 ──質が高く、おいしい羊肉が食べられるというだけでなく、スタッフさんの接客スタイルも魅力なんですね。カウンターでお肉を焼く前に、お客様に名刺をお渡しすると聞きました。

そうなんです。これはもともと、代表の関澤波留人が決めた昔からのルールです。麻布十番、神楽坂の全店で、スタッフ全員が紙の名刺を持っていて、お客様にお配りしていました。

専務取締役の石川達也さん

飲食店ではかなりめずらしい接客スタイルだと思います。僕らはとにかく羊の魅力を熱く語りまくりながら焼いていく店なので、コミュニケーションが多い。だから、いきなり名前もわからない人間がベラベラ話し出すよりは、自己紹介をしてから焼かせていただくほうが自然だと思っています。

でも、毎日たくさんの方にご来店いただくので、その度にご挨拶しているから、スタッフ一人当たり月に400枚程度消費していましたね。消費量が半端じゃなかったですね。

名刺を差し出すと、お客様の中には「では私も」とお名刺を返してくださる方がいらっしゃるのですが、あるとき僕にプレーリーカードを差し出された方がいました。

僕は「なんですかこれ? すごくいいですね!」と驚いて。導入した方がいいのでは? と思っていたところに、関澤もプレーリーカードさんとつながる機会があり、即決で使い始めることになりました。

 

頻繁に肩書きが変わる業態への解決策に

──実際に使い始めて、いかがでしたか?

まるで、うちのお店のためにあるようなサービスだと思いましたよ。羊SUNRISEで大切にしているのは、スタッフ一人ひとりを知って、空間・時間を楽しんでいただき「また食べに来たい」とファンになっていただくことなんです。

麻布十番のお店では、14席あるうちの10席を一般の予約フォームに開放していて、残りの4席はLINEでご予約くださった方をご案内しています。

その際の指名の本数と売上で、四半期ごとにスタッフのグレードも変わる仕組みにしているんです。この競争の環境と、「自分のお客様」がいるという状態がスタッフにとっても大きなモチベーションになっています。

羊は月齢によって、若い方からラム、ホゲット、マトンと呼ぶが、スタッフのグレードもそれに対応。店長は羊飼いを意味する「Shepherd」のTシャツを着る

 紙の名刺を使っていたときはLINEのQRコードを記載していたのですが、即登録につながるわけではありませんでした。でも今、麻布十番店の店長は、プレーリーカードを導入してから、体感で登録数が3〜5倍になったと言っています。

また、うちはかなりの頻度で社員のグレードが変わるので、それをいちいち印刷していたのではコストが大変なことになります。スタッフが自分でスタンプを押す方法で対応していた時期もあったんですが、プレーリーカードはWebページの情報を更新すると即座に反映されるので、本当に手間が減りました。

 

紙の名刺と比べてもメリットしかない理由

──3〜5倍という登録者増につながっているのはすごいですね! お客様はプレーリーカードにどんな反応を示されているのでしょうか?

麻布十番店のスタッフの一人、安保りらさんのトップページ

 麻布十番は経営層のお客様も多くいらっしゃるので、こうした新しいアイテムを見ると「すごい、これどうなってるんですか?」と興味を持ってくださる方が多いです。そういう点では、客層とも合っていると思いますね。

ただ一点、差し出すタイミングを模索するようになったスタッフは多いと思います。紙の名刺はただ一方的に渡すことができたのですが、プレーリーカードはお客様にスマホを出していただく必要がある。

LINE登録への動線がスムーズになった一方で、タイミングを間違えると「いきなりLINE登録させられるの?」とお客様に身構えられてしまうことにもなりかねない。その辺りは、スタッフの接客の腕の見せ所ですね。

とはいえ、メリットの方が圧倒的に多いので、紙に戻すことは考えてません。コスト面でも、コミュニケーションのスムーズさでもそうだし、やはり差し出した時の会話のきっかけになるのが大きいです。

僕は、プレーリーカードを通常の紙の名刺と同じように出したら、お客様がそれを受け取ろうとしたところで「実はこれ、受け取っていただけないやつなんですよ」「最新のやつで……携帯出してもらってもいいですか?」とネタ明かしするんです。手品みたいな感じで使っています(笑)。

 

さらに独自の活用方法を模索中

──デザインや、ページに記載している内容についても教えてください。

名刺デザインと、石川さんのトップページ。裏面は羊の写真になっている

 カードのデザインは、表裏ともに全員同じフォーマットがあります。ページに載せている情報はかなり自由です。LINE以外は、みんなそれぞれ違うSNSのアカウントを載せていますね。ニックネームやちょっとした自己紹介を載せているスタッフもいて、そこから会話が広がることがあります。

来年からは、このカードを名札にしようかと計画しているところです。名刺入れに入れずに、首から下げておいて自己紹介の時にお客様に差し出すイメージです。紙の名刺ってテーブルの上においていただいている間はそれを見ながら名前を呼んでいただけるんですが、スマホで情報を読むと、ページを閉じたらそれまで、ということがけっこうあったんです。名札にしたら名前も確認しやすいし、一石二鳥ですよね。これからも、うまく接客に活かしていきたいなと考えています。

Interview&Text / Chiaki Seito
Photo / Akane Sakaki

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