「デザインの力を証明する」をミッションに掲げ、事業構想からブランディング、UI/UXデザインまで、ワンストップでクライアントを支援する株式会社グッドパッチ。同社が展開するデザイナー特化型キャリア支援サービス「ReDesigner」でユーザー獲得キャンペーンが実施されました。「ReDesigner」にプロフィール登録した応募者全員にプレーリーカードがプレゼントされるという仕組み。
応募者の皆さんが、思い思いのデザインを楽しんだ様子がSNSでも注目を集めました。そして、登録数は従来の10倍増という結果に。大成功に終わったキャンペーンの設計から具体的な効果まで、マーケティング担当・中野希恵さんと、ReDesigner事業担当責任者の宮本実咲さんにお話を伺いました。
<ReDesignerとは>
ReDesignerはデザイナー向けキャリア支援サービスです。デザイナーが持つ本来の価値を発揮できる企業をご紹介することで、企業とデザイナーのミスマッチをなくします。
〜この記事はこんなな方におすすめ〜
・サイトの登録者や利用者を増やすための企画を考えている担当者の方
・プレーリーカードを絡めたマーケティング施策を打ちたいマーケターの方
- 導入のきっかけ -
- 活用方法 -
- 効果 -
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サービスのリニューアルを記念したキャンペーンに活用
──今回実施されたキャンペーンの内容について、ぜひ教えてください。
中野希恵:今回のキャンペーンは、2024年1月からReDesignerでダイレクトリクルーティング機能が本格的に開始されることになり、そのリニューアルを記念したものです。2024年11月20日から12月25日まで、「ホリデイキャンペーン」として、ReDesignerにプロフィール登録をして応募してくださった方全員にプレーリーカードをプレゼントするという企画でした。
左から中野希恵さん、宮本実咲さん
年内にたくさんのユーザーの方に登録いただいて、1月のリニューアルからすぐにスカウトが届く、という体験をしていただきたかったんです。
プレゼントにギフト券ではなく、プレーリーカードを選んだ理由
──プレーリーカードが応募者プレゼントになったのはどんな経緯だったのでしょうか?
宮本実咲:プレーリーカードさんのことは、実は、SNSなどでずっと前から見かけていて気になっていたんです。私自身が「使ってみたい!」と思っていたくらいでした。
コロナ禍以降、オンラインのコミュニケーションが増えましたが、最近はデザイナーさんを対象にしたオフラインのイベントも増えてきたので、タイミングとして丁度いいかな、と感じました。
こういう企業のプレゼントキャンペーンって、「ギフト券」などをプレゼントする形が多いかなと思うんです。でも、お金をばら撒いている感じに見えるのは抵抗がありましたし、ユーザーから集客目的だと思われるデメリットもありました。
私たちGoodpatchは、「Design to empower. デザインの力を証明する」と掲げている通り、デザイナーさんたちのクリエイティビティを発揮することを何より大切にしています。だから、デザイナーさんたちにプレーリーカードのデザインを自由に楽しんでいただくというやり方は、「絶対に興味を持ってもらえるだろう」という確信がありました。
──SNSで、「プレーリーカードが欲しくて登録した!」というデザイナーさんたちの声をたくさん目にしました。また、ご自身で応募したカードのデザインを楽しまれている様子も印象的でした。
宮本:サービスのコンセプトと、ユーザーさんが求めている文脈がうまくマッチングしたと思います。SNSが盛り上がることで、「ReDesignerが面白いことやってる」と認知もされたので、マーケティングとしても満足度が高かったです。
社内でも、他のプレゼントの代案はなくみんながプレーリーカードを推してくれて、すぐに問い合わせをしよう、ということになりました。社内メンバーからの「早く連絡しなよ」という私への圧がすごかったです(笑)。
投稿インプレッション、登録数が10倍に
──デザイナーさんたちのクリエイティブで個性的なデザインをSNS上で拝見できて、私たちもとても嬉しかったです! ユーザーさんの反応をどう分析されていますか?
中野:想像以上にありがたい反応が多かった印象です。「プレーリーカードが欲しいから登録する!」という方がとても多かったですね。
おかげさまで、Xのキャンペーン告知の投稿もインプレッションが25,000以上とかなり伸び、通常の投稿と比較すると10倍程度です。初動も良く、最初の2日間は、登録者数が1日の平均登録者数と比較して10倍という結果が出ました。その後のキャンペーン期間終了まで盛り上がりが続きました。
最終的なキャンペーン応募者数は当初想定していたKPIに近い数値でした。一人当たりのマーケティング予算と比較しても、プレーリーカード購入のコストは大きな乖離はなかったです。
宮本:みんな、多分私と同じようにずっとプレーリーカードのことが気になってたと思うんですよ。でもなかなか作る機会がなかった、という方が、「プレゼントしてもらえるなら欲しい!」と思ってくださったのではないでしょうか。
キャンペーンを通じてサービスのブランディングも向上
──既成のデザインを作り、それを配布するというやり方もできたと思うのですが、それをしなかったことで、ReDesignerのサービスの「らしさ」が出たのかもしれないですね。
中野:実は、いろんな方に「ReDesignerのデザインにはしないの?」「ロゴが入ってても嫌じゃないし、使うよ?」って言っていただいてたんですけど(笑)。
結果的に、ご自身でデザインしていただける形にしたからこそ今回のような広がりになったと感じています。このキャンペーンをきっかけに、私たち社員もプレーリーカードを導入したんです。キャンペーンと同じく、社員のカードも、両面ともデザインが自由にできることになっていて、みんなそれぞれ楽しんでいます。
宮本さんのプレーリーカードのデザインと、TOP画像
──キャンペーンでも、社内でもご活用いただいて、見えてきたプレーリーカードの可能性はありますか?
宮本:とにかく、読み取る体験と、プロフィールページを眺めながらの会話がアイスブレイクになるので、個人的に、イベントでの会話がとにかくスムーズになりました。
今後私たちが考えているのは、ReDesignerを利用していただいた方が、転職先が決まって入社する際、プレーリーカードをプレゼントできないかということ。私たちは「転職サービス」ではなく「キャリア支援サービス」とあえて強く言っているので、プレーリーカードをお渡しすることで「新しい環境で頑張ってね」というメッセージを伝えられないかな、と思っています。
キャンペーン活用としても、ReDesignerのようなサービス以外に、人と出会う機会の多いイベント系、新しいものへの感度が高いIT系企業など、ユーザーさんとうまくマッチする業態はたくさんあると思います。あと、私たちのターゲットであるデザイナーさんもそうなのですが、環境問題に関心が高い方々も、紙の消費を抑えるという文脈でデジタル名刺には着目されると思いますよ!
Interview&Text / Chiaki Seito
Photo / Akane Sakaki
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