
2025年2月27日に、「EMConf JP 2025」(=Engineering Manager Conference Japan 2025)というエンジニアリングマネジメントを実践する皆さんのためのカンファレンスが開催されました。
このカンファレンスでは、参加者同士の繋がりを最大化するため、プレーリーカードを活用した参加者同士の交流を促進する革新的な試みが実施されました。
当日はX(旧Twitter)にて「#emconf_jp」というハッシュタグがトレンド入りするほどの盛り上がりを見せたイベントとなりましたが、この盛り上がりを生むにはどのような仕掛けがあったのか?プレーリーカードを活用したことでどのような効果があったのか、EMConf JP 2025主催者の小田中さん、新多さんと共に、その舞台裏を紐解きます。
〜この記事はこんな方におすすめ〜
・イベントで参加者同士の交流を促進したい方
・名刺交換だけで終わらない「つながり」を作りたい方
- 導入のきっかけ -
- 活用方法 -
- 期待できる効果 -
|
イベントテーマは「増幅」と「触媒」
────まず、「EMConf JP 2025」について教えてください。
小田中 育生:EMConf JP 2025は、一言で言うと「エンジニアリングマネージャー(EM)のためのカンファレンス」です。
EMって、役割が多岐にわたるし、定義も曖昧な部分がありますよね。このイベントは、現役のEMはもちろん、これからEMを目指す方、EMに関わる全ての方が集まり、マネジメントに関する知識や経験、悩みを共有し、互いに高め合うことを目的としています。
EMConf JPでは、「増幅」と「触媒」 をテーマに掲げました。EMって、チームの力を最大限に引き出す(増幅)役割と、チーム内外の繋がりを円滑にする(触媒)役割があると思うんです。イベント自体も、参加者にとって学びや刺激を得て、日々の仕事に活かせるような「増幅」と「触媒」の場となることを目指しました。
イベントの様子/各トークセッションは満席となった(© 2025 EMConf JP 2025 実行委員会)
────どんな人が参加されたんですか?
小田中:参加者は、エンジニアリングマネージャー、元エンジニアリングマネージャー、これからエンジニアリングマネージャーを目指す方など、様々なバックグラウンドを持つ方々が集まりました。
新多 真琴:参加者の人数ですと、チケットは約350枚用意して完売。スタッフやスポンサーの方も含めると全体の参加者は約500名になりました。
(左)EMConf JP 2025 コアスタッフの新多さん
(右)EMConf JP 2025 コアスタッフの小田中さん
名刺交換だけでは終わらない「繋がり」を求めて
────なぜプレーリーカードを導入しようと思われたのでしょうか?
新多:EMConf JPのテーマを「増幅」と「触媒」に決めて、どんなイベントにしたいか考えた時に、名刺交換の課題に気づいたんです。名刺交換って、その場では「どこの会社の方ですか?」みたいな話で盛り上がるんですけど、その後の繋がりって意外と生まれにくくないですか?Facebook申請しても、そのまま放置...みたいな。
もっと参加者同士が深く繋がり、イベント後も関係性を続けられるような仕掛けができないか...。そう考えていた時に、小田中さんが個人でプレーリーカードを使っていらっしゃることを思い出したんです。
そのあとすぐに、コアスタッフの定例でプレーリーカードを使うことを提案しました。
小田中:僕自身は、1年ほど前からプレーリーカードを使っていたんです。転職するタイミングで、新しい会社の名刺がまだなくて...どうしようかなと思っていた時に、プレーリーカードを見つけました。使ってみたら、「それ何ですか?」ってお相手の方が興味を持ってくれるし、自分の情報をまとめたプロフィールページも作れるから、自己紹介がすごく楽になりました。肩書きが変わってもすぐにアップデートできるし、本当に便利です。
────他のツールはご検討されましたか?
新多:はい。検討はしましたが、「EMConf JP 2025に参加した記念」 として、イベント後も継続的に使ってほしいという思いから、プレーリーカードを選びました。プレーリーカードなら、イベント後も自分の情報を更新しながら使い続けられ、EMConf JP 2025の記憶が残り続けるのではないかと考えました。
加えて、名刺に書いてあること以上の情報、例えばどんな技術に興味があるとか、どんな課題を抱えているとか、そういったパーソナルな情報を伝えられますよね。それがあれば、初対面の人とも深い話ができるんじゃないかと思ったんです。
EMConf JP 2025に来てくれる方って、エンジニアリングマネージャーとして悩みや課題を抱えている人が多いと思うんです。そういった方たちが、プレーリーカードを通じて繋がり、お互いの知見を共有することで、課題解決のヒントが見つかるかもしれない。そんな期待も込めて、プレーリーカードの導入を決めました。
プレーリーカードで自己紹介をされる方が多く見られた
プレーリーカードが「自慢したくなる」デザインだった
────今回、プレーリーカード付きのチケットを含む数種類のチケットを販売されましたが、売れ行きはいかがでしたか?
新多:おかげさまで、予想以上に売れ行きが良かったんです。チケットは4パターンあり、何回かに分けて販売をしましたが、2・3期販売はなんと1分で完売しました。プレーリーカード付きのチケットも通常チケットに比べて価格が高いので正直初めは心配していましたが、早々に売り切れました。
小田中:参加者の方のポストを見ていると、「実は前からプレーリーカードに興味があったけど、きっかけがなかった」という方が多かったみたいです。今回のプレーリーカード付きチケットには、EMConf JP 2025限定のオリジナルデザインがついていたので、「せっかくなら特別なデザインのものが欲しい」と思っていただけたことも要因の1つかもしれません。
新多:特にこだわったのは、カードの中心に好きな画像を選んで入れられるようにしたことです。EMConf JP 2025のロゴを背景に、自分の「顔写真」や「アイコン」を配置できるデザインを、デザイナーさんに依頼しました。これなら、他の人とは違うオリジナルのカードを作れるし、デザインを考える手間も省けますし、デザインを考えるのが苦手な人には嬉しいですよね。
登壇いただくスピーカーの方々にもプレーリーカードをお配りしたのですが、皆さん積極的にプレーリーカードを活用してくださいました。名刺交換だと、どうしても「今日は貴重なお話ありがとうございました。株式会社〇〇の〇〇です」みたいな、堅苦しい自己紹介から入らないといけないですよね。
でも、プレーリーカードがあれば、そういった前置きを全部スキップして、すぐに本題に入ることができます。おかげで、スピーカーの方々とのコミュニケーション密度が、格段に高まったと思います!
(左)一般参加者用デザイン
(中)ゲストスピーカー用デザイン
(右)スタッフ用デザイン
会場は大盛り上がり!プレーリーカードがもたらした「化学反応」
────イベント当日は大変な盛り上がりでしたね。プレーリーカードを使った仕掛けをぜひ教えてください。
新多:プレーリーカードを皆さんに送ったのはいいものの、当日使う機会がなかったということは避けたくて、いかに自然にプレーリーカードをタッチしあえる場を創出できるかを考えました。
そこで、縦長のカードホルダーにしてプレーリーカードをそのカードホルダーにセットしておけるネームホルダーにするのはどうかというアイデアを出しました。そこからデザイナーさんに依頼し、出してくださった複数のパターンから選んだものが、今回採用したネームホルダーです。
今回のためにデザインされたネームホルダー
新多:そういった工夫もあり、参加者同士が積極的にプレーリーカードを交換し、そこから新しい会話が生まれている様子をたくさん見ることができました。
小田中:その他にも、今回のイベントでは、参加者同士の交流を促進するために「そろチェキ」を活用しました。名札についている「割り印」の色が同じ人同士でチェキを撮ると、特別な景品がもらえるという企画です。
新多:最初は「え、そろチェキ?誰がやるの?」って思ったんですけど(笑)、これが予想以上に盛り上がりました!
小田中:普段チェキを撮らないような40代のベテランエンジニアたちが、童心に帰ったようにチェキを撮り合って、それをきっかけに会話が生まれ、そこからプレーリーカードを交換して、さらに深い話に発展していく...。そんな「化学反応」が、会場のあちこちで起きていました。
![]()
集まったそろチェキ(© 2025 EMConf JP 2025 実行委員会)
イベント前からSNSで話題に!その理由は?
────今回のイベントでは、イベント前からSNS(主にX)で、EMConf JP 2025に関する投稿や、プレーリーカードが届いたことを報告する投稿が非常に多く見られました。何か仕掛けはあったんですか?
小田中:そうですね。今回のSNSでの盛り上がりが実現したのは、私たちが積極的にSNSを活用したことに加え、参加者の皆さんの熱意と協力があったからです。
私たちがSNSで意識したことは、以下の3点です。
①ハッシュタグの活用:早々にイベント公式ハッシュタグ(#emconf_jp)を用意し、参加者に積極的に利用してもらうように促しました。
②公式アカウントからの情報発信:イベントの最新情報や、スピーカーの紹介などを積極的に発信し、イベントへの期待感を高めました。
③参加者とのコミュニケーション:参加者の投稿に積極的にコメントしたり、リポストしたりすることで、参加者との繋がりを深めました。
新多:もちろん、主催側がどんなに頑張っても、参加者の皆さんの協力がなければ、SNSでの盛り上がりは生まれません。今回のイベントでは、参加者の皆さんが自発的にイベントに関する情報を発信してくれたり、プレーリーカードの写真をアップしてくれたりしたことが、SNSでの拡散に繋がったと思います。
プレーリーカードの写真をアップしてくれる方が多かったのは、今回のカードデザインが、参加者の皆さんに“シェアしたい”と思ってもらえたからだと思います。自分のアイコンが入ったオリジナルのカードは、世界に一つだけの特別なものですよね。それをSNSで共有することで、『EMConf JP 2025に参加する』ワクワク感をより多くの人と分かち合っていただけたようで嬉しいです。
Xの投稿
プレーリーカードを導入してよかったこと、効果
────最後に、今回のEMConf JP 2025で、プレーリーカードを導入してよかったこと、効果を教えていただけますか?
新多:今回のイベントでは「初めましての人同士のコミュニケーションを活性化したい」という目的がありました。プレーリーカードは、まさにその目的を達成するための強力なツールだったと思います。従来のイベントでは、どうしても知り合い同士で固まってしまいがちですが、プレーリーカードのおかげで、初対面の人とも気軽に話せるようになったという声が多く聞かれました。
小田中:プレーリーカードは、イベント当日だけでなく、イベント前後の盛り上がりにも貢献してくれました。参加者の方々が、自分のプレーリーカードをSNSにアップしてくれたり、イベントの感想をブログに書いてくれたり...。そういった情報発信が、さらに他の参加者を巻き込み、イベント全体の熱量を高めてくれました。
今回のイベントを通じて、プレーリーカードには「コミュニティを増幅させる触媒」としての力があることを実感しました。
もし、これから新しいコミュニティを作りたい、あるいは既存のコミュニティを活性化させたいといった構想のある方は、ぜひプレーリーカードの導入を検討してみるのがおすすめです!
2025 EMConf JP 2025 実行委員の皆様(© 2025 EMConf JP 2025 実行委員会)
Interview&Photo / Erika Sodai、Umihiko Iwasa
---------
プレーリーカードのことをもっと知りたい!という方は、お気軽にお問い合わせください。まずは担当から状況に合わせた「プレーリーカードの使い方」を一緒にディスカッションさせていただきます。